全て映画から学んだyo!

こんにちは、
過ぎ去った夏をマリン・ガールズでしのんでいるマスターです。
トレーシー・ソーンの声ってほんとに、
初秋のビーチを吹き抜ける浜風じみた愁いがあって最高です。

今夏も、
足の甲に熱湯をブチかけて火傷に苦しむというアクション・アート以外は、
特に心を震わせるような出来事もなく終わってしまいましたが、
そんな店主のハートに最近、
数年ごとに間歇泉的に吹き出してくる映画熱が
突然むくむくとよみがえってきやがって(←マジで熱湯のせいかも!)、
しゃあねえなってことで、
深夜に甘いお菓子をぼりぼり貪りながら、
押し入れの奥から引っ張り出してきたビデオを
苦行僧のように見返しまくっていたんですけど、
昔と好みがほぼ変わっていないのか、
どれもすっごい楽しくて、ほんと、すっごい幸福な時間でした。

『ターミネーター』
CGよりもSFXもしくはSEX派の自分といたしましては、
このシリーズは断然、パート1が好き。
ガチマッチョなシュワルツェネッガーだけじゃなく、
細マッチョなマイケル・ビーンもはまり役で最高です。
わたくしの筋肉物語も、
この映画から始まったといっても過言ではないかもです。

冒頭でシュワにブチ殺されるパンクス野郎どもの勘違いパンクスぶりがまた、
個人的にはかなりツボです。
当時のパンフレットもいまだに大切に保管してあって、
時折ぱらぱら見返してみては、
自分とシュワの筋肉量の違いに涙しているとかいないとか。
でも、今と違って、あの頃の映画館はほんと特別な場所だったよなあ…

『ブレックファスト・クラブ』
モリー・リングヴォルドやエミリオ・エステベスなど、
ブラット・パック派の演技が初々しい80sハイスクール・グラフィティ。
同じリングヴォルド主演の『プリティ・イン・ピンク』程ではないですけど、
大好きな作品。
これといって冒頭のつかみがなく、前半はいまいち乗れないのですが、
主人公達がクサを吹かしてイエー!ってなる辺りから
色んな意味で一気に盛り返すという、
言わば逆転ホームラン系映画といった印象。
自分も夜中の3時にこれを見ていて、
smells like teen spiritのPVばりにギターをじゃなくて
くわえていたオレオのクッキーを床に叩きつけそうになりましたよ!
イエー!

『卒業白書』
トム・クルーズの記念すべき主演第一作。
タンジェリン・ドリームの陰鬱なオープニング曲そのものといった、
どうにもからっとしない鬱々とした80sハイスクール・グラフィティ。
(↑またこれか!)

アイビー野郎を演じ切ったトムクルーズと
娼婦役のレベッカ・デモーネイの妖艶な魅力で
どうにか押し切った作品といった感じでしょうか。
覚えていないシーンが多かったので、
昔見た時もさほどの印象はなかったのかもしれないです。
が、この全編を覆い尽くす何とも言えないダークさは大好物です。

『スターシップ・トゥルーパーズ』
巨大昆虫との不毛な宇宙戦争を描いた、
バグ好きバトル好き野郎ども垂涎の名作。
(↑つまりオレのことだyo!)。
バーホーベン作品中、
最もグロテスクかつペシミスティックかつエキサイティングな作品で、
(↑オレの知ってる英語の形容詞を全て並べてみたyo!)
正直女子受けは全くしないと思われます。
事実、
公開時にわたくしがこれを
かつて馬車道に存在した某映画館に見に行きましたところ、
熱狂的バーホーベン・ファンとミリタリー・マニアと
寅さん風無職系おじさんがさながらバグのように押し寄せていて、
ただでさえカビ臭い館内には、
彼らの放つねっとりした謎のバーチャル粒子がこれでもかと充満しており、
まさに息も詰まるほどだったのを生々しく記憶しております。

ナチズムに対する皮肉が強烈ですが、
これに関しては、
戦闘シーンの生々しさに拘泥し過ぎたあまり、
オレみたいな嗜虐性むんむんな獣的観客は
むしろそちらにばかり気を取られてしまい、
監督が主題としたはずのそうした主張が
むしろ真逆なものとして曲解されてしまう危険性をはらんでいるのでは?
と、そんな風に思わせなくもない作品です。
が、しかし、それでも傑作だとは思いますけど。

同じバーホーベン監督の『トータル・リコール』も大好きな作品。
これも公開時に映画館で見ているのですが、
この監督の作品って、
見終わった後に謎のどんよりしたカタルシスに観客がやられまくりで、
ほんと最高です。

『パラダイス・アーミー』
ライトマン監督がゴースト・バスターズの前に撮ったコメディ映画。
内容としましては、ポリス・アカデミーの軍隊版といったところでしょうか。
若かりし頃のビル・マーレーやジョン・キャンディの
早くも若々しくないオヤジ演技が素敵です。
後半のクライマックスより、
どうしょうもない軍隊生活を描いた前半のほうが個人的にはずっと好き。

ジョン・キャンディ、ほんといい役者だったよなあ。
隣の役者が着ている謎のスウェットがまた、最高にイケてます。欲しい!

『博士の異常な愛情』
『フルメタル・ジャケット』や『現金に体を張れ』程ではないですけど、
お気に入りのキューブリック作品。
発狂した米国空軍司令官によって世界が滅亡に向かうという、
笑えないブラック・コメディ。
ご存じの通り、
作品の舞台であるいわゆる冷戦真っ盛り時代は、
米ソという二匹のサソリが瓶の中で互いに牽制し合うという
まさに一触即発的な状況であったわけでございまして、
それから数十年が経ち、
我々人類はそうした自殺的状況を
ご自慢の理性と英知で軽々と乗り越えたはずだったのですが、
それが逆に瓶の中がより一層騒がしくなっただけだったという、
これが喜劇でなくてなんでありやしょう。
そんな今こそ、この映画を見返すのは、無駄なことではないかもしれません。

同時にまた、
オッペンハイマー博士の以下の言葉を思い出すことも。
「核兵器を持つ側が、それを振りかざしつつ、
相手国に対して
(核兵器は人類全てにかかわる危機なのだという)共通認識への同意を強いることがあってはならない。
このやり方は、決して成功しないであろう」

がしかし、
Canti店主の以下の言葉を思い出すは、
時間の無駄以外の何物でもないだろう。
「腰にヘルニア、脳味噌にノイローゼを持つカフェ店主が、
それを盾にとりつつ、お客さんに対して、
ヘルニアおよびノイローゼは人類全てにかかわる危機なのだ、
だからもっと飲み食いしてくれ!
と嘆願したところで、
このやり方は冷笑をもってスルーされるだろう」

『蛇皮の服を着た男』
マーロン・ブランド主演のモノクロ傑作映画。
ブランド作品の中では、この作品がダントツで好き。
共演の女優も素晴らしく、
『無防備都市』で有名なアンナ・マニャーニが
ゴルゴンを思わせるような存在感で作品に凄みを加え、
また、ポール・ニューマンの伴侶でも知られたジョアン・ウッドワードが
精神不安定なメンヘラ役を見事に演じ切っております。

筋金入りの反差別主義者であるブランドと
社会派ルメット監督がタッグを組んだ作品で、
しかも舞台がアメリカ南部ということもあり、
人種差別に対する強い憤り・批判が作品の根底にあるのは確かですが、
同時にまた、
モノクロの硬質な映像に
救われない恋物語としての詩情が夜霧のように漂っていて、
実に見事な出来です。
ぞっこん大好きな作品。
ブランド演じるゼービア愛用のギターが
かのレッド・ベリーからの贈り物という設定もまた、ぐっときます。
ブランド
「世の中には2種類の人間しかいない。
買う人間と買われる人間だ。・・・いや、もう1種類いる。
オレみたいなどちらにも当てはまらないはぐれ者が」
Canti店主
「世の中には2種類の人間しかいない。
ヘルニアに苦しんだ人間とノイローゼを楽しんでいる人間だ。
・・・いや、もう1種類いる。
オレみたいなヘルニアとノイローゼを強引にアウフヘーベンした
ヘルニア且ノイローゼな超人が」
ウッドワード
『知ってる、朝、ヒールのかかとを壊すと、
夜までに命がけの恋をするんだって?』
Canti店主
『知ってる、
夜、大岡川沿いで犬のウンコを踏みつけると、朝、
靴底の溝に食い込んだウンコを
亀の子タワシを駆使して命がけで洗い落とす羽目になるんだって?』
(↑マジだyo!)

『奇跡の丘』
奇才パゾリーニが、
素人俳優をつかってイエス・キリストの生涯を聖書に忠実に描いた異色作。
やっぱりこれ、凄くいいです。
聖書を全く読んだことのない方、
アンチ・キリストな方にはちょっとつらいかもですけど…
俳優の人選がまた秀逸で、特にイエスとマリアに関しては、
この作品のために生まれたのではと思わせるほどの超はまり役。
難を言えば、
イエスがもう少しにこやかに描かれていたらもっとよかったのにと、
それが少し残念。
この作品もしかり、パゾリーニはやっぱり、
イタリア・ネオリアリスモの残り香が濃厚な初期モノクロ作品が好きだなあ。

『エイリアン』
これもくっそ大好きな作品。
キャメロンが撮ったパート2も好きですけど、
やっぱりリドリー・スコットのこちらに軍配でしょうか。
脚本もさることながら、
『2001年宇宙の旅』ばりの美術デザインがまたぐっときます。
個人的には、同船したアンドロイドの暴走ぶりがかなりツボです。

こうして冷静に見ると、
エイリアンって、ウルトラマンに出てきそうな人型生物なんですね。
イグアナとメラニア夫人をアウフヘーベンした妖怪とでも言いましょうか…
正直、この程度の大きさならオレでも何とか勝てそうですし、
ペットショップで売ったら凄い売れそうなビジュアルです。
一匹飼いたい!

『恋人ゲーム』
イケてないロック・バンドのボーカルと、
写真家として成功することを夢見るオタク青年の恋を描いた青春ラブ・コメ。
シャッツバーグ監督が、
デミ・ムーアとジョン・クライヤーを主演にすえた84年制作の映画で、
これ、邦題だけ見ると失敗作かと早合点しがちですが、
すごく面白いです。
『ブレックファスト・クラブ』同様、最初はイマイチ乗れないんですけど、
ほどよいジョークと甘酸っぱい80sラブ・ロマンスのボディ・ブローにより
いつの間にか引き込まれます。

とにかく、デミ・ムーアの演技が秀逸。
ちょうどこの頃、
実生活では薬漬けの日々を送っていらっしゃったはずのデミ様ですが、
そうしたやんちゃぶりが映画にうまく反射したのか、
はすっぱぶりがかなりリアルで、
共演のジョン・クライヤーを完全に食ってます。
デミ様演じる場末バーの専属ロック・ボーカリストが、
ひょんなことから
ジャズのスタンダード・ナンバーを歌ったらウケたという設定もなかなか。
自分はなぜか、
主人公の写真オタク青年が暗室でフィルムを現像しているシーンを見るたびに
エドワード・ヤンの『恐怖分子』を思い出して落涙します。
とても好感のもてる映画ですが、
ラスト・シーンは見る人によって賛否が分かれそう。

『エクソシスト』
最後にご紹介するのは、言わずと知れたこれ。
ウィリアム・フリードキン監督の73年公開作。
傑作です。怖いです。でも、定期的に見返したくなります。
悪魔払いを描いた映画ですが、
実は暑気払い映画かよ!って叫びたくなるくらい怖いです。
背筋が凍ります。
マジで、深夜に一人で見るのはおすすめしません。

わかっちゃいるけど、何度見てもぞっとするシーン。
先日の深夜、この場面で思わず、
『ヘルプ・ミー!』と叫びながら
口の中のオレオを逆噴射したのがオレオじゃなくてオレです。
こええ!
ということで、
ヤクザなカフェ店主によるヤクザな映画批評は、
これにて終了とさせていただきます。
長々とおつき合いしていただき、ありがとうございました。

映画とは一切関係ないですが、
先日久しぶりに鎌倉にお出かけしてまいりました。
エチカでお茶をして店を出たらすっかり日が暮れていて、
季節の移ろいを感じました。
ひとけのない小町通り、何とも不思議な感じです。
ちなみに、我が黄金町は、
昼間だろうが夜だろうが,
アート・イベントをやっていようがいまいが、
いつもこんな感じですwww
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